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BMW JAPAN公認チームとして

全日本ロードレースにフル参戦しています

 

D.R.E JAPANの代表・酒井大作は、CONFIA Flex Motorrad39のエースライダーとして全日本ロードレース(JSB1000クラス)に参戦しています。マシンは、ほぼ市販車状態のBMW S1000RRで。チームメイトはかつてのワークスライダー・武石伸也選手(ゼッケン25)。輝かしいキャリアと実績を持つ両ライダーはお互いに切磋琢磨しながら、BMW JAPAN公認チームとして、並みいるワークス勢に立ち向かっています

第1戦(鈴鹿) 4/18,19

第2戦(AP) 4/25,26

第3戦(もてぎ) 5/30,31

第4戦(SUGO) 6/27,28

第5戦(もてぎ) 8/22,23

           第6戦(AP) 9/12,13

第7戦(筑波) 9/26,27(J-GP2,J-GP3,ST600)

第8戦(岡山) 10/17,18

第9戦(鈴鹿 2レース) 10/30,11/1

 

予期せぬトラブルを抱えながらも

BMW勢 最高位の15位フィニッシュ

 

夏の祭典・鈴鹿8時間耐久レースは、酒井大作選手、武石伸也選手、大西敬紀選手の3名体制で参戦しました。決勝ではいきなり予期せぬトラブルに見舞われましたが、最後まであきらめずに全力疾走。世界耐久チームを含む、BMW勢の中で最高位の15位フィニッシュとなりました。SSTクラスにエントリーし、予選2番手のタイムで期待されたゼッケン93・CONFIA 周 Motorrad39は、トラブルからのスタートで追い上げていましたが、レース中盤に無念の転倒リタイアとなってしまいました。

 

2015年7月24~26日

全日本ロードレース選手権

第6戦 オートポリス

 

予選15位

決勝14位

 

夏のビッグイベント鈴鹿8時間耐久レースから1ヶ月以上ぶりのライディングとなった今大会は、フリー走行からマシーンの現状把握と、より良いセットアップを進めていく為に、まず問題の洗い出しに努めました。

予選はノックアウト方式でのタイムアタックとなりQ1進出をかけてQ1セッションから全力でのタイムアタックを行いました。結果、ベストタイムは1'50"9を記録し、限りなく市販車状態のマシーンで戦う私たちの出した結果は、本当に素晴らしいと他チームの関係者からも称賛の言葉をいただいた程でした。このベストタイムを記録したラップの最大バンク角は64°で、通常では考えにくいバンク角の領域で攻めました。しかし、今シーズン前半戦から参戦チームの構図は変わっておらず、ワークスチームを始めメーカ系コンストラクターの層は非常に厚く、今回の予選タイムを記録してもQ1セッションのタイムでスターティンググリッドは15位に決定し、Q2進出はできませんでした。

迎えた決勝。スタートに失敗してしまいポジションを下げてしまうものの、すぐにポジションUPに成功し、レース序盤から中盤にかけてメーカー系チームとのポジション争いを展開しました。しかし、ポジション争いをするマシーンのポテンシャルは相当なもので、コーナーが連続するセクションではこちらの方がペースが良いものの、特にオートポリスのようにアップダウンが激しいコースレイアウトでは上りセクションや低速コーナーからの加速区間で離されてしまい、非常に厳しい戦いを強いられました。コーナースピードを上げて前方のマシーンとの差を詰めていく私のライディングスタイルでは14タイヤの摩耗が激しく、レース後半ペースを維持する状態が厳しくなり、結果位でチェッカーを受けました。

今の全日本ロードレース選手権JSB1000クラスにおいて、ワークスチーム・メーカー系チームが各メーカー多数参戦する中で、私たちのような限りなく市販車状態に近いマシーンで参戦し結果に結びつけていくのは非常に難しいところです。ですが、今回のレースのようにタイムや結果以上に、人に感動を与えられるパフォーマンスを発揮していけるよう次戦の岡山ラウンドも頑張っていきます!

 

全日本ロードレース選手権

第8戦岡山国際サーキット

 

予選15位

決勝DNF

 

今回のレースは、事前テスト走行からマシンセットアップ・ライディング共に多くの課題をクリアし、今シーズンのこれまで以上に良いリズムでレースウィークを向かえることになりました。金曜日の公式練習では常に決勝を見据えたマシンセットアップを進め、土曜日Q1・Q2の2セッションで行われたノックアウト方式の公式予選では、先ず40分間で行われたQ1セッションでも決勝の安定したペースで走れることを見据えてロングランに入りました。想定していたペースできっちり周回をこなすことができ、このセッションのラストアタックでは前後ともフレッシュタイヤを装着し、BMW S1000RRでは自己ベストタイムとなる1分30秒台を記録することができました。しかし、今シーズンはワークスチームは勿論、その次に位置するメーカー支援を受けるチームの層がかなりの厚みを増し、我々としては昨年のベストタイムを大幅に更新するも公式予選Q1セッションで15位となり、この時点で決勝グリッドが確定しました。

そして迎えた決勝。このレースウィークに入ってここまで非常に良い流れで各セッションを消化することができ、ベストリザルトに導く為に先ずは最も重要となるスタートに集中しました。しかしここで問題が発生。今シーズン使用しているS1000RRの2015年モデルはスタンダードからローンチシステム(スタート時、スロットルを全開にしても設定した回転数以上にはならないシステム)が使用可能なモード切替が設定されており、ウォームアップラップからグリッドに整列しレッドフラッグ退去の瞬間にギアを1速に入れローンチシステムモードに切り替える為にセルボタンを長押ししていましたが、どれだけ待ってもモードが切り替わらず、瞬時にこのシステムを使用することを諦めて自分のスロットルコントロールで回転を合わせることに集中しました。わずか数秒の間にこの判断をし、シグナルに集中してレッドシグナルがブラックアウトしてクラッチをミートさせた瞬間、エンジンは空ぶかし状態と同じフィーリングで回転が上がり、マシンは全く前に進みませんでした。ギアが1速に入っていなかったのです。これまでの長いレース人生の中で今回のような経験をしたのは初めてのことで、この瞬間パニックになってしまい、尋常ではない勢いで迫ってくるライダーたちがヒットしないようにと唯々祈るだけで、この僅かな瞬間に心の中で「助けて…。助けて…。助けて…。」と何度も叫びました。しかし、後続の一人のライダーと接触してしまい、私は転倒は免れたものの、ハンドルやステップ回りが破損し、全車スタートした後ゆっくりとスタートし1周目でピットに入りました。今回のような事態によりスプリントレースにおいてピットインをすることはリタイアを意味するも同然ですが、応援してくださるファンのみなさんやスポンサー様に少しでも私の走りを観ていただきたいという思いから、メカニックにリタイヤはしない、最後まで走るからマシンを修復してくれといいました。スタッフの懸命な作業のおかげで再スタートを切り、レースは周回数が足らず完走扱いにはなりませんでしたが、再スタート後は無事にレースを走り切ることができました。

レース後に、スタートの瞬間何があったのかをスタッフに全て伝えてマシンに搭載されているデータロガーも分析して原因の究明に当たった結果、スタートの直前にレッドフラッグ退去したとき確実にギアを1速に入れていました。そしてクラッチを握ってセルボタンを長押ししローンチシステムを作動させるモードに切り替わるのを待っていた時にギアがニュートラルに抜けてしまっていたのです。このシステムはギアが1速に入っていて切り替わるものなので、実際のスタートの時、モードが切り替わらなかったのは私の感じないところでギアが抜けていたからでした。この内容は全てデータロガーに映し出されていました。

レース後、スタートの瞬間私と接触して転倒されたライダーとチームに謝罪しに行きました。そのチームとライダーからレースアクシデントですからと言っていただき、逆に接触してしまったことに申し訳なかったと謝罪していただいた程でした。何と言ったらいいのか言葉が見つからず、唯々頭を下げていました。

レースとは、いつ何時どの様な事が起こるかも分からないということを肝に銘じて、もう一度気を引き締めて最高のかたちでシーズンを締めくくれるよう、次回、最終戦鈴鹿に挑みます。

今回、この様になってしまっても応援して下さったファンのみなさんありがとうございました。チームスタッフを始め、助けて下さったすべての方に感謝の気持ちでいっぱいです。

 

本当にありがとうございました。

 

全日本ロードレース選手権

最終戦鈴鹿サーキット

 

予選14位

決勝ヒート1 13位

決勝ヒート2 11位

 

ここ数年は最終戦に向けて事前テストが実施されない為、レースウィークのフリー走行が木曜日と金曜日の2日間行われてきました。今回もこの2日間のフリー走行からワークスチーム・メーカー系チームは2分6秒台~7秒台を記録し、トップタイムは2分5秒台に突入しました。これまで以上にハイレベルな戦いが予想される中、私たちMotorrad39も着実にマシンセットアップを進め、初日2分10秒台、2日目2分9秒台とタイムを詰めていきました。

迎えた予選。今回もQ1・Q2の2セッションによりグリッドが決定する方式で行われ、トップタイムは2分5秒台。以下2分6秒台~7秒台の戦いを繰り広げたワークスチームやメーカー系チームには一歩及ばないものの、スタンダードベース仕様のマシンとしては驚異的な2分8秒台までタイムを詰めることに成功しました。しかし、Q1セッションでトップ10に残らなければQ2進出は叶わず、今回の予選においては2分7秒台を記録したワークスチームですら10位以下となってしまうほどのハイレベルな展開となりました。この状況の中、私たちはQ1で記録したタイムにより予選14番グリッドを獲得しました。

 

【決勝ヒート1】

今回2ヒート制により行われる決勝レースは、ヒート1が10周というこれまでに経験したことのない短期決戦で行われました。ヒート1のスタートはまずまずというところでしたが大きなミスもなく1周目に数台のマシンをパスすることに成功し、レース序盤はTSR・ハルクプロ・RC KOHSHIENなどワークスマシンを走らせるライダーとのバトルとなりました。レースを戦うペースは私自信の予選タイムと変わらないペースで周回を重ねましたが、やはり動力性能や電子制御のシステムで勝るワークスマシンのペースについていくことができず、少しずつ離されてしまいヒート1は13位でチェッカーを受けました。

 

【決勝ヒート2】

先のヒート1とは変わって、ヒート2は鈴鹿でのスプリトレースとしては比較的長い距離となる20周での周回数が設定されていました。しかし、他のクラスのアクシデントなどによるタイムスケジュールの変更により5周減算の15周で行われることになりました。このレースもヒート1同様にスタートから序盤の展開はまたもTSR・ハルクプロ・RC KOHSHIENの各ライダーとのバトルとなり、ヒート1以上にこのバトルから離されまいと粘り強く走っていたこところレースも折り返しを迎えた7ラップ目に他のライダーの激しいクラッシュによりレースは赤旗中断となり、その後再開されたレースは残り7周で戦うことになりました。この日3度目のスタートとなった赤旗中断後のレースはスタート直後にチームメイトの武石選手に先行されるかたちとなり何度かバトルを展開しましたが、早い段階でポジションを挽回し、気温や路面温度の低下から転倒するライダーが多くなる中、無事にゴールし結果ヒート2は11位となりました。

 

今年新型となった2015 BMW S1000RRのポテンシャルを発揮する為に、エンジン・車体セットアップ・電子制御の見直しなど様々なテストを繰り返してシーズンを戦ってきました。今回の最終戦ではその集大成とも言うべく、鈴鹿での今シーズンのベストタイムを大幅に更新し、しっかりとリザルトを残すことができました。この結果は来シーズンに向けて非常にポジティブな内容であり、これまで以上の更なるパフォーマンスを期待できるでしょう。オフシーズンのテストや来シーズンが非常に楽しみです。

 

今はシーズンが無事に終了したことに、ほっ…としています。今年でMotorrad39として4シーズン目を戦うことができたのは、BMW Motorrad Japan様をはじめ、チームに多大なるご協力をいただきましたスポンサー各社様、いつも応援して下さったファンの皆様、支えて下さったすべての方々のおかげであり、スタッフ一同心から感謝しております。この場をお借りして御礼申し上げます。

来シーズンの活動については決定次第、追ってご報告させていただきます。

 

2015シーズンも皆様のご支援、ご協力、本当にありがとうございました。

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